スポンジの公差について

そもそもスポンジがどのように作られるのかという話になってくるのですが

食パンをイメージして頂きますと、分かりやすいのではないかと思います。

発酵させて、オーブンの中で熱を加え膨張させる…

工業用スポンジも実はほとんど同じ作り方になります。

 

そうしてできたスポンジもお客様に届けるにあたり

ただ加工して出荷、というわけにはいけません。

公差を設定して寸法がその範囲内に収まる様に調整する必要がございます。

 

公差が変わる要因は色々とあったりするのですが

今回はこの2つに絞りたいと思います。

 

厚み公差について

スポンジは性質上、寸法が変動しやすいのですが

厚み方向に対しても同じ事が言えます。

例えばトムソン加工あたりを例に挙げてみましょう

【検証動画】自動機　使うならどっちだ！？　新型自動機機紹介【Vol.21】　

昔の動画になり、申し訳ありませんが

トムソン加工をまとめた動画なので、イメージしづらい方は是非ご覧くださいませ。

イメージはずばり、「クッキーの型抜き」です！

 

スポンジで型抜きを行うと、機械のプレスの強さから

厚みがへたるという特殊な現象が起きます…(が、一部へたらない物も存在します)

 

イメージだけでは分かりにくいと思いますのでサンプルを用意しました。

15mmのポリエチレンフォームです。

 

下記形状に打ち抜いた場合の厚み方向の寸法はどうなるでしょうか？

 

　

 

なんということでしょう…　厚みが14mmに縮んでしまいました。

 

このように厚みジャストの物を加工したとしても

材料によっては、マイナス目に出る場合があるので、注意が必要です。

 

 

寸法公差について

次は寸法公差についてとなります。

今回はゴムスポンジを例にしてみましょう

【甲南通信Vol.2】ゴムスポンジについて

ゴムスポンジはカットした後に縮む性質があります。

早速実験に移りましょう。

製品を打ち抜いていきます。

お仕事忙しそうにされてましたが、わざわざ空けて頂きました…感謝

　

この時点で寸法は約38mm(実測値37.85mm)なのですが、時間を置くとどう変化するのでしょうか？

少し時間をおきます…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

約1週間経過・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさかの約0.4mm程縮まりました。

 

 

なので物によっては少し大きめに型を作る

必要な場合があるという事ですね。

公差を考えてモノづくりをするのは非常に難しいです…

 

 

まとめ

 

そこで冒頭でも紹介しましたが

弊社の品質保証室から

寸法の変化をまとめた資料を制作してもらいました。

 

 

 

※品質保証室とは？

品質保証というと、現場の監査や製品の検査などがメインになりますが

甲南では品質向上につながる仕事全てが品質保証室の役割になりえます。

 

・スポンジの公差がどのように変化するのか分からない

・お取引先様より資料提出を求められている

・公差のことで不眠になってしまった

 

そんなご経験はございませんでしょうか？

でも大丈夫です!

その問題を解決できる資料をご用意いたしました。

商談の際、お役立てください。

 

 

 

ご挨拶 本企画をもちまして、筆者は甲南ラボ担当を卒業する事になりました。 今まで甲南ラボをご愛読いただき誠にありがとうございました。 初代担当として甲南ラボを運営する事ができ、お問い合わせ頂きました皆様に感謝しております。 担当が変わりますが、今後とも引き続きよろしくお願いいたします。