スポンジ(フォーム)とは泡、バブルの意味で気泡に富んだ多孔性の物質を総称しています。
海の幸の海綿、火山溶岩の産物の軽石、植物のへちま、など自然界にも天然のスポンジ状のものが数多く見受けられます。言葉の連想では軽い、ふわふわしたもの、柔らかい、等々のイメージが浸透しています。
最近では、スポンジと言えば、台所の たわし お風呂のマット マットレス 等々ごく身近な用品として私たちの身の回りに存在します。又、子供さんあるいは女性に好まれる、スポンジケーキ パンも発泡体に変わりはありません。基本的にスポンジとは原材料に何らかの加工を加えセル(気泡)もしくは海綿状の空気層を持たせて成型されたものと思って下さい。
ここで述べますスポンジは、主にゴム、プラスチックに的を絞り記述することと致しました。
昭和20年台、戦後間もない頃より私達の身の回り品に利用されかけたスポンジは、履物(ヘップサンダル)や遊具のボール(弁柄の連泡スポンジ)に使用されるようになり、家具のクッションや寝具と用途範囲を広げていきました。
当時はほとんどの素材は天然ゴムを使用して製造方法も現在のような高度な技術とは比べようも無いような幼稚な物でした。
蒸パンを作るように、天然のラテックスゴムを泡立て蒸気で蒸し上げ製造していたラテックススポンジもそうでした、家具のクッション材、又寝具等に使われていましたが今ではほとんど使われなくなっています。ただ独特な風合いを持ちあわせていますので、現在でも虫刺され予防、肩こりなどの容器の塗布部又敷物の裏打ち材などに使用されています。
基礎的な製法は現在の製造技術の基礎となっているように思われます。又、素材的にも合成ゴム、プラスチック等の新素材が開発されていなかったこともあり、ほとんどが天然ゴムに依存していました。
昭和30年台に革命的な商品としてデビューしたのがウレタンフォームです。無毒性に優れているので薬ビン(錠剤)の中詰用綿の代わりに、マットレスにと爆発的に普及致しました。低コストで高機能という素材の基本的な条件を満たしている為、大手のメーカーが続々と参入して用途開発が急ピッチで進みました。
ポリスチレン(スチロール樹脂)のビーズ発泡も忘れられないものです、今では産業廃棄物の処理問題で嫌われていますが私たちの生活の中で、特に食品の衛生管理に果たし、家電製品の梱包材に多用され商品の保護、品質の安定にと果たした役割は多大なものがあったとおもいます。
その後、昭和40年代前半にポリエチレン(PE樹脂)製のバッチ発泡によるスポンジも開発され色彩的に優れた着色効果があり雑貨の分野、そして優れた耐候性ともあいまみえ工業用品にも多量に採用されるようになりました、そして又PE発泡体は電子線架橋の技術の進歩で薄物の長尺シート発泡の開発も進みました。
この様にスポンジは軟質 中硬質 硬質とその用途に合わせ使い分けの出来る便利な外観あるいは特性により困った時のスポンジ頼みと言われるくらいに、取り敢えずの問題解決の手段としても多用されています。
シールを施したい、音を消したい、結露を防ぎたい、防音をしたい、断熱をしたい、重量を減らしたい、大事な物を保護したい、衝撃を防ぎたい、等々便利な材料として産業界或いは身近な家庭用品として表の舞台で、隠れた縁の下の力持ちとして無くてはならない存在になっています。
以上、スポンジの概略を記しましたが又の機会を捉えてスポンジの使用例を各分野毎にもう少し具体的にご紹介したいと思っています。
